包茎手術の種類とそれぞれの方法のメリット、デメリット

包茎の悩みから解放されたくて、思い切って手術を受ける人も少なくありません。
でも、いざ手術を受けようにも、どんな手術法を選んだらいいのかわからないという人もいます。
実は、下記のように、包茎手術の方法はいろいろあります。

・複合曲線作図法
・根部切開法
・亀頭下環状切開術
・背面切開法
・環状切開術
・埋没陰茎矯正術

ですから、まずはそれぞれの手術方法について詳しく知るようにしましょう。
そこで、このページでは、それぞれの包茎手術の方法について、詳しく解説します。

複合曲線作図法

包茎手術のひとつに、「複合曲線作図法」があります。この方法は、術後の傷跡が目立たずきれいな仕上がりになる、というメリットがあります。
複合曲線作図法とは、いったいどんな手術なのでしょうか？
それは、手術の切除ラインを亀頭のカサの下に隠し、さらに裏スジ（包皮小帯）をそれぞれの患者に合わせてきちんと残すという手術法です。この手術法により、傷あとがきれいに隠れ、自然な仕上がりになるのです。ペニスは男性にとって大事な部分ですから、手術で傷が残ってしまうなら一生後悔することになってしまいます。複合曲線作図法は、傷を残したくない、という人に向いている手術法といえます。
また、この手術法は術後の性感帯への影響がない、という別のメリットもあります。性感帯を包被と一緒に切除してしまうなら、術後に勃起不全になったり射精しにくくなったりします。包茎の手術をしてから性感度が落ちることもあります。でも、複合曲線作図法は、性感帯をきちんと残す手術法なので、そうした心配をする必要はありません。
ちなみにこの手術法は、高度な技術が必要となります。ですから、技術力の高い大手クリニックでないと受けることができません。まずはこうした技術を持つクリニックを探す事から始めてみましょう。

根部切開法

包茎手術のひとつに、根部切開法があります。仮性包茎の手術法は一般的に、亀頭部分に近い包皮を手術することが多く見られます。
しかし、この根部切開法はその逆で、根元部分の包皮を取り除く手術となっています。勃起時の大きさに合わせて包皮を引っ張り、余分を除去し、根元部分を縫い合わせます。根部切開法にもそれぞれメリット、デメリットがあります。そうした点について知っておくなら、包茎手術の選択肢が一つ増えると思います。
まず、根部切開法のメリットですが、根元部分の包皮を切るので、亀頭部分に影響を与えることが少ないことです。亀頭部分の包皮を切らないので、性感帯の感度が下がるというリスクが低くなります。仕上がりも自然にむいた状態に近いものとなります。また、根元部分を切っていますので、傷あとが陰毛で隠れて目立たないという点もメリットのひとつです。
しかし、デメリットもいくつかあります。それは、ペニスの根元部分の包皮が伸びやすくなることがある、という点です。手術後に性行為やマスターベーションをすることで、包皮が伸びたり、再発する可能性もあるようです。また、包皮を切り過ぎた場合は、勃起したときにペニスが突っ張った感じが残ることもあります。逆に包皮の切りが足りなかった場合は、普段でも亀頭が露出しない、ということもあります。ちなみに、勃起したときに締め付けがきつい仮性包茎や真性包茎は、根部切開法を行えない場合もあります。
根部切開法は、個人個人に合わせたミリ単位での手術になります。ですから、手術を成功させるためには、高度な技術が必要となります。包茎手術の根部切開法を望まれる方は、経験豊富で信頼のおけるクリニックを探すようにしましょう。

亀頭下環状切開術

他には、亀頭下環状切開術があります。
この手術法は、環状切開術と亀頭直下埋没法を組み合わせた方法です。
それぞれの手術法のメリットをうまく兼ね備えた手術で、ほとんどの人に手術可能です。
まず、勃起した状態の大きさに合わせ、余分な皮を環状に切除します。その後、亀頭の直下で縫い合わせて、仮性包茎を治療します。亀頭下環状切開術のメリット、デメリットとはどんなものでしょうか？
まず、メリットについてです。亀頭下で縫い合わせるので、手術後の傷口が目立ちません。ですから、はっきりとしたツートンカラーになることを避けられます。手術は比較的簡単で、腫れが残りにくく、仕上がりも自然な感じになります。勃起時の突っ張った感もほとんどありません。性感帯の包皮小帯は切らないで残しておくので、感度が低下することはほとんどありません。
では、デメリットは何でしょうか？
亀頭直下を切るので、人によっては感度が低下することもあります。亀頭下環状切開術は、包茎手術の中でも傷口が目立たない手術の部類に入ります。デメリットもあまりあげられていないので、優れた包茎手術のひとつとなっています。

背面切開法

包茎手術のひとつに、背面切開法があります。これは、いわゆる仮性包茎にするための包茎手術です。ですから、軽度の仮性包茎の人には向いていない手術といえます。背面切開法は、重度の仮性包茎、真性包茎、カントン包茎、また子どもに対して行われる手術です。手術内容も比較的簡単で、手術時間も１５分程度となっています。全身麻酔をし、亀頭と包皮が癒着している場合はそれをはがします。包皮の先の狭い開口部を縦に切開し、むけやすい状態に広げてから縫い合わせる手術です。では、背面切開法のメリットは何でしょうか？
手術時間が比較的短いという点です。また、狭い包皮輪を切って広げるだけという簡単な手術です。ですから、切開する部分が少なく切除する部分がないため、体への負担が少ないので安心です。術後の回復も早いので、日常生活に支障はありません。このように背面切開法は、体への負担が少なく後遺症のリスクも低い安全な包茎手術となっています。
しかし、デメリットもあります。
それは、傷あとが目立ちやすいという点です。稀にですが、手術した部分に水がたまって、大きく腫れあがってしまうことがあります。また、元々亀頭と包皮が癒着していた場合に、傷あとが治ると再び癒着を起こしてしまうこともあるようです。そうなると、手術した効果がなくなってしまいます。さらに、見た目にも影響があるかもしれません。切除する部分がないので、余った皮膚が左右に垂れ下がり見栄えが悪くなることがあります。この背面切開法は、仮性包茎にする手術ですので、仮性包茎にコンプレックスを感じる人には不向きといえます。背面切開法の包茎手術をする前に、メリット・デメリットの両方をよく考えておきましょう。

環状切開術

包茎手術のひとつに、環状切開術があります。この方法は多くのクリニックで採用されていて、包茎手術の中でも一般的な方法となっています。ペニスをできるだけ伸ばし、余分な包皮を環状（輪切り）に切除し、縫合するという手術です。比較的単純な手術で、病院の泌尿器科でも多く行われています方法です。
では、環状切開術のメリットは何でしょうか？
環状切開術は、ペニスの包皮小帯である裏スジを残しておく手術なので、性的感度の低下を避けることができます。ちなみに、裏スジの部分は残しておくのが一般的ですが、中には早漏を防止する目的であえて切断するという人もいるようです。そして、単純な手術なので失敗が少なく、手術時間も20分程なので、気軽に手術を受けられます。縫合のために使われる糸ですが、自然と体内に分解される「吸収糸」を使用するので、抜糸をする必要はありません。また、勃起時のペニスの長さをもとに、切除する包皮の長さを決めます。ですから、術後に包皮が突っ張るような違和感がないこともメリットです。
環状切開術のデメリットもあります。比較的に簡単な手術なので、失敗することは滅多にありませんが、術後の傷あとが目立ちやすいというデメリットがあります。また、くっきりとしたツートンカラーになってしまうこともあげられます。亀頭部分の皮膚はピンク色に近く、根元部分の皮膚は黒ずんでいるので、それらを縫い合わせるとどうしても見栄えの悪いツートンカラーとなってしまうのです。時間がたつと徐々に目立たなくはなるそうですが、見た目重視の人には向いていない手術方法かもしれません。このように、環状切開術のメリット・デメリットをよく知った上で、どの手術を受けるかを決めましょう。

埋没陰茎矯正術

包茎手術のひとつに、埋没陰茎矯正術があります。
これは、ペニスの長さが物足りないという人に向いている手術法です。埋没陰茎矯正術は、ペニスの根元を切開し、ペニスと恥骨を固定しているじん帯の一部をはがし、ペニスが埋没しないように医療用の糸で固定する手術です。人によっては、ペニスと恥骨部分を固定しているじん帯が強く、必要以上に引っ張られ、その為にペニスが埋没してしまっています。そのような人にはとても有効な手術です。
埋没陰茎矯正術のメリットは何でしょうか？
最大のメリットは、ペニス自体が長くなることです。約２～５ｃｍ程、ペニスの延長効果を見込むことができます。埋没陰茎矯正術は、ペニスの根元２～３ｃｍ程度切開して行います。切開する場所がペニスの根元ですので、術後の傷あとは陰毛に隠れてしまい、目立つという事はまずありません。軽度の仮性包茎であれば、この手術を受けるだけで、包皮の切除などせずに包茎が治療できることもあるようです。また、恥骨からペニスを完全に分離させるわけではないので、勃起した時にペニスがぐらついたり、角度が悪くなるという心配はいりません。
では、デメリットは何でしょうか？
もし、埋没型包茎の状態であったとしても、この埋没陰茎矯正術だけで包茎が治るとは限りません。結局、包皮の切除を同時に行わないといけなくなるかもしれません。埋没陰茎矯正術についても、どんな手術法なのかを知っておきましょう。そうするなら、包茎手術の選択肢がひとつ増えることになります。